2016年7月8日金曜日

もう、今日を「なんとなく」生きないために。


「もう、今日を「なんとなく」生きない」

これは、最近の私のテーマです。

テーマにしているということは、これまで「なんとなく」生きてきたという自覚があるからだなと思います。

この春より立ち上げ、全体のディレクションをつとめている、ライフスタイルマガジンMISFIT LIFE

本メディアの根幹のコンセプトを伝える特集記事を今週、(や〜っと!)公開しました。




誰かと比べた相対的な幸せではなくて、自分にとっての絶対的な幸福を味わうためには、どうしたらいい? 

この問いの答えを求めていたら、「考えるより感じろ!」(BY ブルー・スリー先輩)であり、「未来は今!」(という、コーエン兄弟の映画もあったね)だなと思いました。

さらに、インスピレーションをくれたのは、小倉朋子先生の著書「私が最近弱っているのは毎日「なんとなく」食べているからかもしれない」

空腹と欲望を満たすべくたくさん食べているのに、あるいは、人気のグルメなレストランに行っているのに、「なんとなく」食べていることってありますよね。

私はあります。

 食べること以外の営みも同じです。

日々のタスクに追われて、必死で公私の役割を全うしようとしているけれど、実は、「なんとなく」生きているところもあるのかなと。
それを自覚すると、いろんな気づきがあります。

「もう「なんとなく」今日を生きない!」

この言葉を胸に、本特集では、今ここの幸せを存分に味わえる毎日の過ごし方、楽しい暮らしのヒントを提案しています。

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この特集、何が素敵って、まず、写真が素晴らしい!(自画自賛)
私は制作過程で飽くるほど眺めましたが、いつも惚れ惚れ幸せな気持ちになります。

実は、撮影スタッフもとても豪華です。

モデルは、私が今最も本物で可愛いと思う、満島みなみさん。
この春は西武鉄道のCMで又吉直樹さんと共演して話題を呼んだ人であり、女優の満島ひかりさんの妹です。
圧倒的な透明感と神秘的な美しさを持ちながら、沖縄育ちならでは野性味とおおらかさを備えていて、胸をつかまれました。
モデルとしてのポテンシャルと内面の可愛さもすごかった(後日、インタビュー公開します)。

撮影カメラマンは、若木信吾さん
雑誌やカルチャーやアートが好きな人なら、きっとご存知かと。
今、綾瀬はるかさんとCMにて共演中の若き大御所です。


ヘア&メイクは、赤松絵利さん
蒼井優、綾瀬はるか、宮崎あおいなど、数々のトップ女優のメイクを手掛け、モードやアートの領域でも高い評価を得ている。
とにかく、あまりにもさり気ないメイクなのに、その女の子を特別に可愛く見せてくれる魔法の人です。

スタイリストは、辻村真理さん。
今、若手注目株であり、人気女性誌のトップも飾っています。
私の伝えるイメージを的確につかんでくださり、辻村さんにしかできないスタイリングをしてくださいました。

スマホも良いけど、パソコンの大きな画面でも見てもらえると嬉しい。

お気に入りの雑誌や写真集みたいに、何度も何度も眺めて読んで、味わってもらえたら嬉しいです。

そして、本特集のコンセプトをふまえて、5月より公開している、バラエティ豊かな記事を改めて読んでもらいたい。

小沢あやさんのバンジーワークアウト
高瀬朝季さんの滝行体験刀エクササイズ
カツセマサヒコさんのダイアログ・イン・ザ・ダーク
秋場奈奈さんのヘルシー、ユニーク、ビューティフルが三位一体のレシピ連載などなど……

個々に面白い記事ですが、つながりあって楽しめるラインナップであり、すべては「今日と生活の幸せを貪欲に味わう」ためのものなので。

ぜひ、飛んで飛んで、いろいろ読んでお役立ていただけると嬉しいです。


2016年6月29日水曜日

私にとっての「プロインタビュアー」とは?



今週の日曜日、私の新刊3000人にインタビューして気づいた! 相手も自分も気持ちよく話せる秘訣」Amazonにてランキング急上昇、在庫分が売りきれました。

予測できる原因は、ふたつ。

*日本経済新聞に広告が出た。
*それをツイートしたら、吉田豪さんがRT

RTの理由は、広告の中の私が、「プロインタビュアー」を名乗っていたから。
吉田豪さんのファンの方が、「知らないヤツがプロインタビュアーを名乗ってますね」的なことをご本人に報告したよう。

指摘されるまで気づきませんでした。
そこに「プロインタビュアー」と書いてあったことを。
出版社の方が限られた広告スペースを使って、1冊でも多く本を売るために考えて入れてくれた文言だと思う。そこは感謝のみ。

でも、私は「プロインタビュアー」は自称しないし、名乗るつもりはありません。

なぜなら、私にとっての「プロインタビュアー」とは吉田豪さんだから。

インタビューを読むのも好きな私は、当たり前に豪さんの記事が好きです。
サブカルチャーには詳しくない(……というか、カルチャーとサブカルチャーを分けて考えられない)私も、豪さんがインタビューした人には自然と興味を抱いてしまう。

いちインタビュアーとしても当然尊敬しています。
対象との距離感、取材姿勢、原稿直しに対する考えなど、かっこいいなと思う。
えぐいことや下世話なことに果敢に切り込みながらも、やっぱり対象への愛が勝る。
何より、どんなインタビューも面白いエンタテインメントに昇華させているのが最高だ。

私も私なりに、インタビュー原稿をエンタテインメントとして面白いものにしたいと常々思っているのだ。

インタビュアーも十人十色だし、良いインタビューの定義は、人それぞれだけど。
人間への興味から話が始まるところとか、内容にエンタテインメント性を求めるあたり、自分は吉田豪さんに近いのではないかと勝手に思っている。
あの強靭さやエネルギー量には遠く及ばないし、たぶん、性格も興味の対象も、そして、戦い方も全然違うだろうが。

豪さんの「プロインタビュアー」という肩書きの面白さやニュアンスも理解しているつもりだから、自分が名乗ろうなんて思わない。
それって、私のことだとは思えないもの。

一方、他にもプロインタビュアーを名乗る人がいても良いのではないかとも思う。
「プロインタビュアー」の定義も言葉の捉え方も十人十色。
最初に名乗った豪さんとファンの方々は、気持ち良くないだろうけれど。

とにかく、豪さんにRTしてもらったおかげで、私の本も何冊かは売れたにちがいないから、ありがたい。
あれ以来、Amazonの在庫が切れたままなのは残念だけど。
(今、見たら数冊あった。もっと入れて!)

このプロインタビュアー小騒動における、豪さん本人の対応は面白くて優しくて完璧だったが、一部のファンの方々の振る舞いには少し傷ついた。

「無名のニセモノ プロインタビュアー」と扱われ、揶揄された。
実際に無名だから私のことを知らないのは全然かまわないし、傷つかないけれど、大好きな仕事のキャリアを軽々しくニセモノ扱いされたことが悔しかったのだ。
軽口であり、冗談のつもりだろうけど、客観的に見ても面白いと思えなかった。 

でも、すぐに立ち直り、むしろ、元気になった。
私をきっぱりと擁護してくれる同業者や読者の方がいることを知ったことはとても大きい。

そして、自分の知らない世界の人や物事を、容易にニセモノだと決めつける人たちを目の当たりにして、私はインタビューという仕事を続けてきて良かったと改めて思ったのだ。

たくさんの人にインタビューするほど、世界は広く、自分の知らない場所にもすごい人や面白い人がたくさんいることがわかってワクワクする。
だから、自分が知らないからといって、容易に人や物事をバカにできなくなる。

私はこの仕事を通して「無知の知」を骨の髄まで自覚しているから幸せだ。

新刊が完成して、「プロモーションのためにインタビューを受けたり、誰かと対談しましょう」と担当編集者に言われた時、私は、真っ先に吉田豪さんの名前を挙げた。
10年以上前、20代だった頃に1度、短い時間、お会いしたことがあるが、インタビューではなく、リリー・フランキーさんと豪さんの対談の進行ライターだった。

今、吉田豪さんとインタビューについて語りあったりしてみたいし、いつか豪さんにインタビューしたり、自分もインタビューされてみたいなと好奇心いっぱいに思ったのだ。
たぶん、同じインタビューでもプロレスとテニスくらい異種競技のような気がするし、いつ、そんなスゴイ機会にあずかれるかわからないけれど。

久々のマジブログが、特に面白い内容でもないのに長文になってしまった。
できるだけ牧歌的に生きたい私が、珍しくたぎっちゃったね! 
それだけ、この仕事が好きで大切に思ってるんだなと自覚した。

読んでくださった方、ありがとう。


せっかく宣伝してもらったのだから、たくさんAmazonに在庫が入荷しますように!